青くデリケートな花びらには、
アントシアニンと呼ばれる色素成分が含まれています。
太陽の下にあってもその色は褪せることなく
一層に青を輝かせます。
これは、アントシアニンという色素成分が持つ
紫外線防止効果と紫外線などで引き起こされる
ブルーマロー自身の損傷細胞に対する
修復作用によるところが大きいのです。
ブルーマローの花の青は、
アントシアニン類の
そのうちデルフィニジンと呼ばれる青、
アントシアニン類は水溶性の植物栄養素で、
水に溶けだすことによりその活性を高め、
わたしたちがティーとして内服することにより
その有効性を享受することができます。
デルフィニジンの細胞の修復と紫外線防止効果、
冬の名残りもまだ深い2月ですが、
陽は徐々にその力を高めていますから、
とても大切な植物栄養素です。
ブルーマローの花のデルフィニジンはデリケートですが、
よく水に溶けだします。
ブルーマローの花と軟水(飲むためにふさわしい軟水)に、
食用の重曹やクエン酸を入れて、
青の色の変わる様子を実験したり、
それらをあわせてきれいな紫色の炭酸水を楽しむことができます。
自然界の鮮やかな青!
自然界のおいしい紫!
それはこんな材料で適います。
①
ブルーマローの花(Malva sylvestris) 大さじ1~2杯程度
食用重曹 大さじ1杯弱
飲むためにふさわしい軟水 100㎖
ガラスのコップなど(200㎖容量程度)
ガラス棒
②
ブルーマローの花(Malva sylvestris) 大さじ1~2杯程度
食用クエン酸 大さじ1杯弱
飲むためにふさわしい軟水 100㎖
ガラスのコップなど(200㎖容量程度)
ガラス棒
実験の仕方は下記のように…
必ず①と②は別のガラスのカップで同時に行いましょう。
❶ ①と②をそれぞれガラス棒でかき混ぜると、ぱっと色が変わります。
デルフィニジンが水に溶けだして、アルカリ性または酸性に傾向するため、
かたや青(重曹)、かたや赤(クエン酸)に変わります。
❷ つぎに①に②をゆっくりと注ぎ入れます。一気に注ぎ入れると、
一気に発泡しますから、ガラスのコップからあふれてしまいます。
最後のこの過程を成功させるためには、ゆっくりと・注ぎ込んで
いくことが大切です。するときれいなパープル!紫色になるのです。
重曹とクエン酸が食用ならばおいしい紫色の炭酸水になります!
肌と目を労わる紫色の炭酸水なんて・しゃれていますよね。
もちろん、本来メディカルハーブの効果を活かすためには、
熱湯で、ブルーマローの花をジャンピングさせながら淹れ、
ゆっくりと温め蒸らして内服します。
そうすることによって、目と肌を癒す働きをしっかりと得ることになります。
また、ブルーマローの花にはサポニンと呼ばれる粘膜や傷を保護し癒す働きの
ある成分も含まれますので、のどの炎症や傷を癒します。
ブルーマローの花(Malva sylvestris)に
ペパーミント(Mentha piperita)
タイム(Tymus vulgaris)
エキナセアプルプレア(Echinacea purpurea)をブレンドすると、
免疫力を高め、のどや鼻の炎症を癒す働きも高まります。
春、花粉症やPm2.5などのアレルギーも気になりますし、紫外線や
ディスプレイ画面などによる目と肌の炎症も気がかりです。
やさしくも鮮やかな青が特徴的なブルーマローの花を楽しく活かして、
春からの季節を快くお過ごしくださいますよう。
木之下惠美(Megumi Kinoshita)